今朝は大雪、キャンセルしようか(キャンセル状況の会話)

2014年2月9日、きのうに引き続きの大雪警報。現在、ツアー出発の2時間前。
こういうときにツアーはあるか、連絡はくるのか、それともキャンセルしてしまおうか。
*前提として、一般にツアーは料金の全額前払いで契約を成立させる。(契約書=切符などの交付)
*出発時払いのツアーは、事実上キャンセル料はない。

1>当日、お客が「今日は大雪なのでいけません」,「身内に不幸が・・・」。
  「電車が止まってしまっていて時間通りにいけません」と電話してくる
                                          -->すべ て「お客 の個人的都合」による解除(キャンセル)となる。
*客にとって「身内の不幸」は対応を考慮してもらえる理由に感じられるが、実は「キャンセル料を払いま す」との宣言しているに等しい。
 飛行機の変更などが契約とちがっていた場合は、あくまで「始めの契約とちがうので」と言わないとキャンセル料を払 うことになる。
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             *ガイドはツアー開始前は会 社から××さんがキャンセルと連絡を受ける立場であり,本来客からの受付権限はない。

               *
かかってきたら会社を案内するのが原則。案内にもキャンセルなどの電話は会社にかけるようになっている。
                                         *以下は、ツアー会社の代理人として対応を手伝っているケース

        (客):  ツアー催行会社に電話を入れた。
              ↓
 「 おはようございます。○○ツアー の △△です。
  ・・・はい。・・・・はい。そーですかー、それは大変(残念)でございますねー。
           *卑屈にならず、高飛車にならず、事務的に聞こえないように。しかし淡々と。
      それでは、本日のキャンセルということでうけたまわりますが、先の契約のとおり
                                          *一気にいう。

  当日のお客様からのキャンセルには、無条件の取り消し料がかかります。
    (えーそうなの)       (はいわかりました)-->jump to (B)
   はい、契約書に明記してございます。 
    (そんなのあったぁ? / こんな小さな字よまないよー) 
          *法律的には、契約書を読まなかったと客が言えば、裁判はツアー会社側が勝つ。だっ てサインがあるのだから。->(C)
  はいそうです。細かい字でございますが、要点は契約のときに口頭でも申 し上げております。
    (きいてないよー) 
            *日本のツアー会社はマニュアルとしてかならず口頭で説明する。外国は「こ こ読んで」といってサインを求める。->(C)
(                                    *法律的には、説明を聞いてないと客が言えば、裁判はツアー会社側が勝つ。だって自分 から聞く義務があるのだから。->(C)    
  そうでございますか? , 失礼ですがお客様、契約にかかった時間は何分ぐらいでございましたか?
    (5分--1時間くらいかな)
  その時間ですと・・・このことを申し上げないでチケット(クーポン)を差し上げるということは、手続き上
  「不自然な」「間」(ま)があったことになりますが・・・・もう一度思い出していただけませんか。
          *あくまで、お助けしているというスタンス。本来はまったく助ける必要はない。
    (いわれたかも・・・)
  (B)はい ありがとうございます。では。 本日のキャンセルということで うけたまわりまして。
          *あくまで、うけたまわるというスタンス。
  ツアー当日のキャンセル料は, 契約時にお預かりしました旅行代金の,100%に相当する額でございますので、
      お客様には これ以上のご負担はございません。
                               *少しでも「お得感」を味わってもらう気配り。
     (あっ そう)(しょーがないなー)
  はい、わざわざご連絡、誠にありがとうございました。
  またのご予約をおまちしております。  担当△△でございました。ごめんくださいませ。」
                  *こういうケースで、客が離れることは意外に少ない。
                       *この直後、中止が決まっても、この人たちに払い戻しは、一切ない。



2> ツアー会社から連絡がない場合は、電車がとまっていようと「ツアーはやる」という意味
    お客は問い合わせなくても良い。指定時間さえ守れば良い。ただし「時刻にあらわれない」のは1>の扱いで
    100%のキャンセル料=払い戻しなし。会社は待つ必要はない=旅程管理が優先。
  もし、開始時刻「」にツアー会社が中止を決 断した場合は、ツアー会社は料金をすべて払い戻す
    2時間程度前で、お客の連絡先を聞き取ってあった場合は、ツアー中止の連絡をする。
  時間が迫っているときなどでは、バスの前で客に対し直接中止の宣告をすればよい。    
      **---> 催行の決定か中止か
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 「もうしわけございません」        *ほんとにそ れ以上の「申し 訳」ができない。
     *  ・・・が・・・ということで

 「本日の□□ツアーは中止となりました」  *さ せていた だくのではなく、決定事項として伝える
     *   ・・・・・は会社としてお客様の安全を保障できないということでございます

 「代金の払い戻しは・・・・・・とさせていただきます」  *ここは「させていただいて」よい。やりかたは会社による。

    「また、次の機会をお待ち申し上げます」    *80% なくても10% あるかもしれない。おもてなし表現。

*ツアーそのものの催行(やること)か中止かは、そのツアーの(ガイドでなく)会社が判断して決めることで
 あり、お客の意見は法律上も「まったく」聞く必要がない。(聞くとかえってこじれる)
  したがって、ガイドがそこにいれば決定の連絡が入るまでは、ふつうにやる気でいて、突然「きまりました」
 と伝えること。ガイドに、言い訳の権限もなにもない。そう感じてもらう、実際に権限はまったく無い。
*もしツアーを実施して、公示した旅程がそのとおりに消化できなかったときの保証金、関係施設・業者との
  損害賠償、お客の怪我が発生したときの費用を勘案して、とっちが「安全か」で決まる。

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[ 追加 説明 ]
*実際に「苦情」として日本人の客が文句をいっていることの90%以上は、実は契約上は「文句がいえない」こと。
  ていねいに「ご説明申し上げる」のもサービスのうち。=観光業は「気 分」で決まる
「苦情」とは本来、契約上の問題ではない困りごとのことなので、その[事前]対応と対処は観光業のキモである。
一方、契約が実行されないことは「契約違反」であり、「損害賠償の裁判」になるレベルである。
例えば、「の財布が盗まれたが、ツアーはそのまま続行された」は契約違反をさけるために正 しいことであり、
そうしなければならないが、客の気分は悪い。このことが「苦情」となる。=観光業は「気分」で決まる
しかし最終的には、苦情があっても契約は守ること。守れなかったときの被害の方が大きい。

*ネットで客がいきまいていることのほとんどは、契約上は問題ない。が、観光業は「気分」 で決まる
  元々「旅行分野で世界一甘やかされている」日本人は、勘違いして普段より上の立場にたって、聞こえる
「アピール」 がしたい。法律上問題なく、どこでもとりあってもらえないので、ネットに書き込むという
 ことになるが、 これのブームになっている内容を「風評」という。=観光業は 「気分」で決まる
  窓口などでは、ご説明申し上げるとともに「少しは」つきあってあげるのもサービスのうち。
  暴力されたら、即, 110番 !! (これは躊躇してはいけない)

(C)*「説明を受け、内容を理解する努力」 (読んで理解しようとする努力=わからないことは自分から聞く) と
 「契約とちがっていることに気づいたら、直ちにその場で申し出る」 のは 法律上「客の義務」であり、
   たとえ、それをうながされなかったとしても (実際は必ずうながすし、口頭でも要点を伝えている)、
 客は自分からすすんで実行しなければならない。(98%実行していないが・・・)
 この義務がなされないための結果については、その責任は客がとらねばならない。
   ただし、このことを前面におしだしてはいけない。=観光業は 「気分」で決 まる
   目の前で言われていることが 契約違反の指 摘か、質問か、苦 情か、不平か、誤解かの判別を間違えないこと
  
* 客がゴネて「会社の業務に支障」がでた場合は、「客が」訴えられて損害賠償をしなければならない。
  客の特定は個人情報だが「この取引にのみに使用」は当然この「取引上の問題」にも使える。
  また、警察捜査の時は「押収」という形で情報がわたる。
  ただし、このことを前面におしだしてはいけない。=観光業は「気分」で決 まる

  参照: 旅行業法/ 標準旅行業約款  
     http://www.mlit.go.jp/kankocho/shisaku/sangyou/ryokogyoho.html
     http://www.jata-net.or.jp/membership/law/clauses/list/
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  このページは、増補されるかもしれません。
   **---> 催行の決定か中止か